楠岡 成雄「Rademacher 複雑度と正則化」§6 多層ニューラルネットワークに対する評価

公開: 2024/9/20
最終更新: 2024/9/20

楠岡 成雄「Rademacher 複雑度と正則化」
§6 多層ニューラルネットワークに対する評価

 以下では は可測空間、 上の確率測度、-値確率変数列、 は独立で の確率法則は とする。

 さらに は連続関数で、以下の 2 条件を満たすとする。

(R-1)    

(R-2)

 また、 を満たすとし、 とする。

 さらに、 とおき、 を帰納的に で定める。

 命題 6.1.

  1. が存在して が成り立つならば

  2. が成立するならば

  3. が成立すると仮定する。この時、 が成立する。

証明. 主張 1. は命題 3.4 の 1., 4. よりわかる。

 命題 3.4 の 5. より また よって、命題 3.4 の 3. より これと命題 3.4 の 1., 4. より主張 2. を得る。

 主張 3. は主張 1., 2. より帰納的に得る。

 主張 4. は ならば よりわかる。

 主張 5. を示す。 ならば であるので、 となる。これより主張 5. は帰納的に示される。


 

多層ニューラルネットワークを以下のように与える。 とし、 とする。 と表すことにする。さらに、 と表すことにする。

  とする。 を以下のように帰納的に定める。 が出力である。 とおく。

  とおき、 を定めると となることがわかる。よって、命題 3.11, 6.1 より以下のことがわかる。

 命題 6.2. が存在して かつ と仮定する。この時、 となる。ここで


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