公開: 2024/9/6
最終更新: 2024/9/6
楠岡 成雄「Rademacher 複雑度と正則化」
§4 一様大数の法則
を可測空間、 を 上の可測関数全体とする。
命題 4.1. を の空でない部分集合とし、 を 上の確率測度とする。 は独立同分布な -値確率変数でその分布は とする。さらに、 が存在して が成立すると仮定する。
今、確率変数 を で定める。この時、以下が成立する。
- に対して が成立する。ここで である。
- 任意の に対して が成立する。
証明. を固定して考える。確率変数 を で定める。 を で定め、 を で定めると となることがわかる。
に対して がわかる。よって、 となる。よって であるので、 となる。また、 である。
よって、命題 2.3 の 2. より を得る。よって帰納的に を得る。これより主張 1. の前半がわかる。 であるので、後半もわかる。
また、 に対して であるので、 とおくと、主張 2. の前半を得る。後半の証明も同様である。
命題 3.8, 4.1 の 2. より以下がわかる。
命題 4.2. を の空でない部分集合とし、 を 上の確率測度とする。 は独立同分布な -値確率変数でその分布は とする。また、 が存在して が成立すると仮定する。この時、任意の に対して かつ が成立する。ただし である。特に が成立する。
命題 4.3. を の空でない部分集合とし、 を 上の確率測度とする。 は独立同分布な -値確率変数でその分布は とする。また、 が存在して が成立すると仮定する。この時、任意の に対して かつ が成立する。
証明. 命題 4.1 と同様に確率変数 を で定める。 を で定め、 を で定める。命題 4.1 の証明と同様に となる。よって命題 2.2 より を得る。よって を得る。これより、命題 4.1, 4.2 の証明と同様にして主張を得る。
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