@tk
§12 連続関数の性質 III
前回 §11 は具体的な関数の構築の話で終わってしまいましたが、前々回 §10 に引き続き今回は連続関数に関する一般論の話題が中心です。特に有界閉区間上に与えられた連続関数に関する一般的な性質を紹介します。これら全てを今すぐ使うというわけでは必ずしもないのですが、いずれ積分を定義する時に真価を発揮します。その雰囲気を味わうべく、今回も簡易的な例を使ってその威力を伝えてみたいと思います。更に「寄り道」として、初等解析学を少し離れた発展的な話題や金融実務との関わりについても紹介します。
有界閉区間上の連続関数 I
ここでは を有界閉区間とし、 上で定義された連続関数について調べてみます。これまで紹介してきた初等関数も ( が定義域に含まれている限り) への制限を考えればここでの話を適用する事が出来ます。
まず直観的なイメージとして、… 続きを読む