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§8 関数に対する極限と連続性 I
今回から、実数空間 (あるいはその部分集合) 上で定義された実数値関数に対して焦点を当てて見ていきたいと思います。まずは関数の表し方や初等的な関数の紹介をし、その後、数列ではなく「実数をある実数に近付ける」という意味での極限の概念について解説します。多くの初等的な関数は (適当な集合の上で) 連続 (あるいは更に滑らか) になっていますが、直観的なイメージでは「-平面上に描画したグラフが途切れる事無く繋がっている」と考えられる関数の連続性は、厳密には上のような極限の概念を使って、イプシロン・デルタ論法を使って定義される事となります。
実数値関数
実数空間 内の空でない適当な部分集合 を 考えます。ここで、集合の包含関係の記号 … 続きを読む